内容証明が逆効果な場合

　内容証明は相手を威嚇する可能性を持っています。よって、相手との話し合いで解決したほうが良い場合では、内容証明の利用は望ましくありません。

　例えば、倒産しそうな相手方に、内容証明を送り、売掛金の支払いを請求した場合、相手に「近いうちに差し押さえ手続きをとりますよ」と予告するようなもので、財産隠しなどをされる可能性があります。

　また、トラブル解決後も相手と親しくお付き合いをしたいときや、相手が誠意を持ってトラブル解決の為に努力してくれるようなときには、内容証明を出すことによって相手の心証を悪くしてしまうことがあります。このような場合には内容証明は逆効果です。

　しかし、いくら相手と後々も良好な関係を保ちたいからといっても、後で争いがおきそうなときや、通知の存在・内容・日付等が重要なポイントになると予想される場合には、内容証明を出すことが必要になります。この場合はあらかじめ内容証明を送る旨を相手に伝え、出来る限りやわらかい表現にしましょう。