知的財産権に関する内容証明


知的財産権


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特許権、実用新案権、著作権における内容証明

特許権・実用新案権・著作権

 知的財産権とは、人間の 知恵により生み出された財産上価値のある創造物や営業標識などに与えられる権利の総称をいいま す。主に、「著作権」と「産業財産権」 (従来の工業所有権)に大別され、無体財産権、知的所有権とも言われます。 →知的財産権分類表を参照してください。

 特許権・実用新案権などの産業財産権が侵害された場合、訴訟になることもしばしばありますが、いきなり裁判を起こす例は少なく、内容証明郵便使用差し止め損害賠償の請求をするのが通常です。

 侵害と思われる事態が明らかになった場合、実用新案権の構成要件該当性を慎重に検討する必要があります。内容証明通便では、権利侵害に該当するかどうかを、構成要件の全てにわたり具体的に摘示します。なお、特許権・実用新案権侵害への警告書が過誤に基づく場合には、営業誹謗行為として不正競争防止法違反の問題が生じ、損害賠償を請求されるおそれありますので、慎重に対処する必要があります。

 著作権が侵害された場合には、不法行為として損害賠償を請求できるほか、侵害行為の差止めなどを請求することができます(著作権法112条114条)。侵害に対してどのような対応をするかは、ケースバイケースで判断するほかありません。

 差止めの請求では侵害の停止・予防の請求(著作権法112条1項)と、停止・予防に必要な措置の請求(著作権法112条2項)が認められています。損害賠償の請求をする場合、損害額は侵害者が受けた利益の額と推定され(著作権法114条1項)、また被侵害者が著作権の行使について通常受けるべき金銭の額を損害の額とすることもでき(著作権法114条2項)、さらにはこれらを超える請求をすることも妨げられません(著作権法114条3項)。侵害行為については罰則もありますから、事案によっては刑事告訴も視野に入れて請求通知を発送すると効果的な場合があります。

著作権

著作権とは、文化的な創造物を保護するための権利のことです。そして、著作者が持つ権利は、著作者人格権と著作権の2つに分類できます。

 ★著作者人格権 参照条文
公表権 著作権法18条
氏名表示権 著作権法19条
同一性保持権 ※1 著作権法20条
 ★著作権 参照条文
複製権 ※2 著作権法21条
上演権・演奏権 著作権法22条
上映権 著作権法22条の2
公衆送信権・伝達権 ※3 著作権法23条
口述権 著作権法24条
展示権 著作権法25条
頒布権 著作権法26条
譲渡権 著作権法26条の2
貸与権 著作権法26条の3
翻訳権・翻案権 ※4 著作権法27条
二次著作物の利用権 著作権法28条

用語 説明
※1 同一性保持権 自分の意図に反して著作物の内容やタイトルを勝手に改変されない権利
※2 複製権 印刷や写真、コピー、録音、映画などにより著作物を複製する権利
※3 公衆送信権 インターネット配信など、ネットワークを通じて著作物を送信できる権利
※4 翻案権 著作物を改編したりする権利

著作権法上、著作権者以外が勝手に著作物を利用することは、原則としてできませんが、ある特定の条件の場合に、著作権者以外が著作物を利用できる例外規定があります。

著作物が自由に使える例外規定 参照条文
私的使用のための複製 著作権法30条
図書館等における複製 著作権法31条
引用 著作権法32条
教科用図書等への掲載 著作権法33条
教科用拡大図書等の作成のための複製 著作権法33条の2
学校教育番組の放送等 著作権法34条
学校その他の教育機関における複製等 著作権法35条
試験問題としての複製等 著作権法36条
点字による複製等 著作権法37条
聴覚障害者のための自動公衆送信 著作権法37条の2
営利を目的としない上演等 著作権法38条
時事問題に関する論説の転載等 著作権法39条
政治上の演説等の利用 著作権法40条
時事の事件の報道のための利用 著作権法41条
裁判手続等における複製 著作権法42条
行政機関情報公開法等による開示のための利用 著作権法42条の2
翻訳、翻案等による利用 著作権法43条
放送事業者等による一時的固定 著作権法44条
美術の著作物等の原作品の所有者による展示 著作権法45条
公開の美術の著作物等の利用 著作権法46条
美術の著作物等の展示に伴う複製 著作権法47条
プログラムの著作物の複製物の所有者による複製等 著作権法47条の2

著作権法では、著作物の権利を守る代わりに、ある一定期間を経過すれば誰でも自由に利用できると定められています。以下がその一覧表です。

保護期間 参照条文
実名の著作物 死後50年 著作権法51条
無名・変名の著作物 公表後50年(死後50年経過が明らかであれば、そのときまで) 著作権法52条
団体名義の著作物 公表後50年(創作後50年以内に公表されなければ、創作後50年) 著作権法53条
映画の著作物 公表後70年(創作後70年以内に公表されなければ、創作後70年) 著作権法54条

 ※その他、特許権・実用新案権・著作権に関するトラブルの一例を挙げておきました。

◆ 特許実用新案権著作権に関する内容証明の例
実用新案権侵害に対し警告する内容証明
実用新案権侵害ではないとの回答をする内容証明
製品製造販売中止を請求する内容証明
著作権侵害に対し警告する内容証明
著作権侵害ではないとの回答をする内容証明
意匠権侵害に対し警告する内容証明
著作権及び著作者人格権の侵害に対し警告する内容証明
著作権侵害に対する差止を請求する内容証明
キャラクター権侵害ではないとの回答をする内容証明
特許権侵害に対し警告する内容証明
コンピュータソフトのコピーに対する通知をする内容証明

商号・商標権

商号、商標権における内容証明

 類似商号の使用差止請求権が法的に認められるためには、場合により
1 商号が登記されていること
2 不正競争の目的があること
3 誤認混同のおそれがあること
4 商号が広く認識されていること
5 営業上の利益を害されるおそれがあること
などの要件のうちいくつかが必要とされ、他人が類似商号を使用しているからといって、必ずしも請求が認められるものではありません。

 ※その他、商号・商標権に関するトラブルの一例を挙げておきました。

◆ 商号商標権に関する内容証明の例
類似商号の使用差し止めを請求する内容証明
類似商号ではないと回答する内容証明
商号及び商標使用廃止を請求する内容証明
類似商号に対し警告する内容証明
商標権を侵害する販売の中止を求める内容証明
商標権侵害ではないとの回答をする内容証明

その他

◆ その他の内容証明の例
おとり広告中止を請求する内容証明
不当広告に対し警告する内容証明
広告文書への無断社名登載禁止を通知する内容証明
不当景品に対し警告する内容証明
営業秘密に関し警告する内容証明
不正競争に対し警告する内容証明
ボイコット停止を請求する内容証明
不公正取引の要求に対し拒絶する内容証明
営業誹謗行為に対し警告する内容証明

※上記は一例であり、実際には様々な事実・利害関係があります。十人十色と言いますが、「私の場合はこうなのだけれど・・・」という場合は、渡辺行政書士事務所にご相談ください。内容証明に限らず、様々な提案をさせていただきます。

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